「想い出してごらん」銀河鉄道
です。
銀河鉄道と言う七十年代のフォークロックバンドの代表曲です。その名もずばり「銀河鉄道」というアルバムに収録されています。最近、CD でも再発されました。
この曲とは、再発されたCD のジャケに惹かれてジャケ買いをしたらツボに嵌った、と言う出会い方をしましたが、そんな出会い方がお勧めな感じのアルバムです。アルバムは全体的に古き良き、日本の音楽と言う感じで、正直、取り立てて騒ぐほどのものではないかも知れませんが、七十年代と言う時代、その典型的な喫茶店に集う若者が人生論とかぶつけ合って、歌に、音楽に、命をかけている、そんな情景が思い浮かぶような素敵なアルバムです。
しかし、「想い出してごらん」の一曲は違います。この曲は、日本のフォークロック史に残ってもいいくらい、隠れた名曲です。
まず、音楽が素晴らしいことはもちろんですが、個人的には、この曲のベースラインに打たれました。そして、歌詞。これが地味に、自分の過去とシンクロして、心に響きます。
冒頭。
「僕が、アメリカの田舎者の歌に参ってた頃、君は日本のスターを追いかける女の子」
これがすべて。ワカラナイ人には絶対ワカラナイと思いますけど、自分で少しでも音楽をやったことのある人には分かってもらえるんじゃないかと思います。「音楽」という(少なくとも)自分では譲れないラインで分かり合えない。これはえぐいですよ……。
「ニールヤングを聞いたら、僕のこと想い出して。それだけで良いんだ」
恋には、きっとならなかったんでしょう。ちょっとした接点があって、お互いをちょっと意識したりなんかしたけれど、「男の譲れない部分」が邪魔をして、結局、すれ違った。だけど、何気ないとき、ボーっとしてるときに、ふと、彼女の好きだった曲を聴いたりすると、何故だか彼女を想い出してしまう。
だから、僕のことも時には想い出してね。煙草を一本吸ったら忘れてしまうくらいでいいから……。
そんな感じ。
歌。特に人が好きだった歌。よく歌っていた歌。そういうものって、ふと聞くと、その人のことが思い出されるものですよね。……って、こう言うのは未練ったらしい男だけなんだろうか?
だから、どこかで元気に活躍していると思う誰かに。
「Cradle of Filth かSlipknot を聞いたら、僕のこと想い出して。それだけで良いんだ」
(↑オチのつもり。意味不明な方々、あなたは正常です)