ここ一週間、ずっと調査に出ていました。白糠丘陵と夕張へ。前者は自分の研究で、後者は先生の小間使いとして。しかし、白糠に出ていた時は、小雨続きでほとんど「下見」程度の調査しか出来なかったのですが……。むしろ、自分とはほとんど関係のない夕張の調査(昨日午後と今日の一日半)で体力を奪われました……。
白糠は、想像以上にヒグマの痕跡が多くて、調査中何度も泣きたくなりました。これだけ熊が居たら、ほとんど処女地なのも納得。一回、誰かが入ったら「もういいや、あそこは」となるのも頷けます。穂別ですら二回も熊に遭遇した熊運の強い僕では、一ヶ月後にこのblog をかけているかどうか微妙です……。自分の身長よりも高いところにマーキング(木の幹に引っ掻き傷がある)を見つけた日にはもう……。
でも、一番泣きたくなったのは、役場の人に「え?一人で調査に入るって……正気ですか?」と言われたことかな……。
夕張は、サンプリング要員として。ずっとツルハシ振ってました。去年自分が入った層準よりも下位の層で、穂別(というか富内)には露出していない層準だったので岩相を目に焼き付けておく。といっても、前に一週間ちょっとコタンベツも入ったときにも見てはいたのだが……(でも、コタンベツはその層準の典型的な露出ではないので)。これで、蝦夷層群はほとんど踏破したことになるのかな……。下部はチラ見しただけですが。
この業界はかなり「経験」がモノを云うので、そういう意味では相当おいしい思いをしていたりしていなかったり。これで、ほとんどの岩相は見れた気がする。あとは炭酸塩プラットフォームと礫の卓越するところを見てみたいぐらいかなぁ、火山性の岩相も巡検やなんやかんやで結構見たし……。河川層と湖水堆積物もいずれはやりたい。
シーケンス屋になりたい訳ではないが、化石を見るより岩相を解析している時の方が燃える自分も居たりして少し複雑ですが……。
最後に一つだけ。
鍵層に「ジョンベネ」とか「カー」とか「つとむ」とか「宮崎」とか名前を付けるのは、家に戻って冷静に考えてみるとどうしようもないな、と思ったり……@夕張。マジックで書くと数年は消えないんだけどなぁ……。