2009年05月31日

作文

こんにちわ.yulico です.

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ここ最近(半年くらい?),ほとんどの時間を自分の成果のまとめ作業に費やしているのですが,現在,暗礁に乗り上げ中です.自分のデータが不十分であるとか,議論が不十分であるとかではなく,主に作文の問題で…….

昨年度末まで平行してまとめていた日本語の論文を書いているときには,かれこれ20 年以上も使い続けてきた「日本語」を使って書いていたので,そう言う部分では,そこまで苦しむことはなかったのですが(それでも師匠にけちょんけちょんにされたけどw),現在進行中の英語での論文となると,その部分の難度が桁違いです.

僕自身は,そこまで英語が苦手なわけではなく(多分,教科書的な英語なら平均以上にできると思う),文章をひねり出すこと自体にはそこまで不自由はしないのですが,それが十分に論文らしい文章にはなりきっていない,と言うことです.実際,先程言及した邦文の論文を書いているときも,持っていった英語要旨を,師匠に「根本的に論文英語じゃないし,言いたいことが不明瞭」とバッサリやられたわけで…….

この辺について,(表現自体は勉強次第なので,特に言いたいことが言い切れていない点は)自覚がないわけではないので,僕自身,ちゃんと他人の論文を読んで,パクれる表現をパクったり,師匠から勧められたこんな本を買って勉強をしたりしているのですが,どうも上手くいきません.そもそも,往々にして,他人の文章と言うのは,そうそう汎用性が高いものではなく,結局,自分のオリジナルな思想は自分のオリジナルな文章を用いないと表現不能なわけでして…….

そんなこんなで,格闘しながら,なんとか,自分で文章をこさえてみはするものの,これまで散々英語論文を読み続けてきた分,下手に読解力はあるので,自分の書いた文章を寝かせてから読み返しては鬱になっています.

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文章(=アウトプット)というものは「事実の記載」では有り得ません.基本的に人間が外部から得た何かを自分の脳内で解釈した結果の記載です(実際に「書く」「話す」などのアウトプットを伴う,伴わないに関わらず,です).その解釈という作業を「考える」という風に言い換えても良いでしょう.

そして,(これは僕の個人的な考え方ですが)おそらく,論文における文章は,アウトプットする機能を記載することにあるのではないかと思います.要は,「論文における文章」は「文章(=アウトプット)」を生成する過程の記載のアウトプットである,と言えるのではないかと思います(凄くメタな物言いで分かり辛いのは重々承知していますが,自分の実感としては,実際に結果を目にしたらしい「論文考察者」という第三者の脳内の作業を,何も知らない「僕(=執筆者)」が記載する作業なのではないか,と思っている,ということです).

作文が,そういう記載であるのであれば,単純に記載を行えばいいわけですが,ここで問題なのは「考察者」である僕自身が日本語の体系の中で,しかも自分にしか分からない「テクニック(=ブラックボックス)」を使っているということです(考察における論理性の欠如という意味ではなく,主に自分の言語化能力の不足で,言語化できない闇が存在しているという意味です).これが如何ともしがたい…….

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多分,解決方法は,もっと勉強して自分の言語化能力を向上させるか,自分とよく似たブラックボックスを持っている人間の書いた文章をパクるか,の2つしかないです.

そんなわけで,面倒くさがりの僕は,安易に後者の解決方法を選んで他人の論文の文章を「パクリ」目的で漁っているわけですが,どうにもこうにも,なかなか使える「パクリネタ」が出てこないものです.自分の考えていることが,そんなにオリジナリティー溢れるものであるわけがありませんが,そうそう似通った考え方が溢れているほど没個性でもないということなのでしょう…….

ちゃんと英語の勉強しないといけないなぁ…….
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2009年05月30日

CD レヴュウ その2

こんにちわ.yulico です.せめて,月に四回の更新(週記ペース)は維持したいと思って,五月末にラストスパート中です.

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最近購入したCD のレヴュウ第二段です.わざと2回に分けて更新頻度をアップさせようと画策したわけではなく,Amazon に注文していたものが,昨日の更新のあとに届いただけです.

野狐禅 「野狐禅」
先日,唐突に解散を発表したユニットのメジャー第4作にして,セルフタイトルアルバムです.普段から洋楽,特にメタルばっかり聞いているような印象が強い僕ですが,このユニットはメジャーデビュー以来ずっと追いかけていた唯一の邦楽アーティストであり(ぉぃ),マイフェイバリットです.それだけに解散はすごく残念ではあるのですが,ここに書いた通り,まぁ,当然の帰結かと思わないでもないです.惜しむらくは,生でこの音を聞く機会を完全に逸してしまったということでしょう…….

今作は完全に二人きりで作ったらしく,これまでのアルバムと違い,ドラム,パーカッションの類いが一切入っておらず,すべての曲がアコースティックギターとピアノと歌のみから構成されています.正直,竹原さんのアコギは相当パーカッシブなプレイなので,これまでのアルバムを聞きながら「ドラム邪魔だな……」と思い続けていた僕としては大歓迎な展開でした(ぉぃ).

このユニットは,何よりもアコギ本来の音(叩き付けるように演奏して,胴の反響を目一杯利用した音.爪弾くのは,それはそれで綺麗な音ではあるけれど,楽器本来の音ではない.つーか,スチール弦を爪弾くと金属音が耳障り)が楽しめる,ほとんど唯一に近いユニットなので,僕の中では非常に特別な存在でした.そして,そのアコギの轟音に負けない扇情的でハイセンスな濱埜くんのピアノが被さることで,独特の世界観を紡ぎだします(濱埜くんのピアノが,これまたよく練り込まれていて,ギターと音の上で衝突することなく,それでいて別な音に逃げることもなく,非常に良いバランスで溶け合うのです.そうかと思えば,時には不協和音スレスレのもの凄く危険な香りのフレーズを紡いでみたり,変幻自在).このユニットは,歌詞とか竹原さんの叫ぶような歌い方とかがクローズアップされることが多いけれど,こういう地味な部分の音の素地が作っている枠組みが見過ごされている気がします.こういう部分がもっと評価されていれば,解散ではなく違った展開もあった気もするので,本当に残念です.

今作は,前作から引き続き,初期の2作に比べると凶暴なまでの生きることへの渇望をそのまま形にしたような荒削りの曲は少なめで,その代わりに十分に作り込まれた30 代らしい曲が多くなっています(こうなってしまったのも解散の理由なんだろうけれど,そういう風に変節していくのが人間なんじゃないかなー,とファンは思ってしまうのです).演奏面でもかなり成長しています.特に濱埜くんのピアノが3rd 以前より格段に格好よくなっています.あと,歌詞の駄洒落度がもの凄く高くなっていますw

あー,ダメだ.好きすぎて,そして解散してしまったのがショック過ぎてマトモに論評ができない…….本当にいいユニットだったのになぁ…….

「ださくても,ださいことを飲み込んだままださく生きていけば格好良い!」という格好よさは認めるけど,それが出来なくなったからって,妥協せずに解散を選んでしまうところまで格好付けなくても良かったのに…….そこはダサくていいから,もうちょっとこの二人で紡ぐ音を聞きたかったなぁ…….

二人はソロとして今後も音楽を続けていくらしいので,いずれ,二人でもう一度別なユニットを組むこともあるんじゃないかなー,と期待して.
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2009年05月29日

CD レヴュウ 5 件

こんにちわ.yulico です.

今日は,最近買ったCD の感想&レヴュウをまとめてやっちゃいます.ぶっちゃけ,Heaven and Hell の新譜を除いてほとんど特記するほどのCD がなかった+最近買ったのは,敢えて演奏面を論評する必要があるバンドたちでもないので,全部,簡単な感想です.

Heaven and Hell "The devil you know"
ロニー・ジェイムス・ディオ様とヴィニー・アピスがいた頃のブラックサバス再結成企画のなんと新譜!

個人的には,ブラックサバスのベストメンバーはやはりオリジナルだと思うのですが,アイオミ大先生さえいればブラックサバスなので無問題(ただ,ドラムはビル・ワード御大に叩いて欲しかった……).

とにかく,「最高」以外の賛辞は必要ないくらい出来のいいアルバムです.1 曲目の"Atom and Evil" から最後の曲まで徹頭徹尾完璧なブラックサバスそのもの.そして,一切の隙のない楽曲群.無駄な文章で感想を綴るのがバカバカしいです.

音的には,ディオ様の参加した"Heaven and Hell" の頃の様式美メタルチックな音と"Mob Rules" の頃のもったりとした重厚感ある音の折衷という感じです(ただし,"Heaven and Hell" のような疾走感はあまりないかも).サバス(というかアイオミ大先生)特有のもっさりと重いリフを大事にしながら,曲によっては,最近の北欧メタルを意識しつつ,それらを上手くまとめていると思います.そしてアイオミ大先生のソロも最高です.

また,これまでのサバスではあんまりなかったような構成・曲調のものもいくつか入っていて新鮮です("Bible Black" とか"Rock and Roll Angel" とか).僕は,1 曲目の"Atom and Evil" が強いて言えば一番好きですが,本当に捨て曲が一切ありません.

Green Day "21st century breakdown"
前作"American Idiot" を出してしまったせいで,ここ数年迷走していた感のあるGreen Day の4 年(?5 年か?)ぶりの新譜で,またしてもコンセプトアルバムです.

「正直,一回上手く行ったからと言って,似たような路線を続けるのはどーなのよ?」とも思わないでもなかったのですが,聞いてみたら,意外と普通にいいCD でした.

前作と違って,構成力もないのに勢いだけで無理矢理組曲とか長い曲を作ってしまうなんていう失態をおかさず(もちろん,ああいう短いパンクチューンを連結することでひとつの曲を構成するというこれまでに例のない作曲法を生み出したこと自体はとても高く評価していますが,作曲法自体に無理矢理感が溢れていたのは事実なわけで……),単にパンク風味の短い曲を連発するという構成にしたのは好感が持てました.

しかし,本人たちがどう思っているのか分かりませんが,最早,彼らは完全にパンクではなくなってしまいましたね(まぁ「Green Day はパンクじゃない議論」はデビュー当時からあったけど,それでも,かつてはスリーコードな単純な曲を連発して,少なくとも曲の発想や作曲におけるスタンスはパンクだったわけで…….でも,もう,今は完全にパンクではないですね).ノリとしては,むしろ,ビートルズ的な立ち位置になってしまったように思います(もちろん,いちビートルマニアとしてこの比較が如何に無礼かは心得た上で書いてますよ).

全体的に良い曲は多いですが,僕は,1 曲目の"Song of the Century" が好きです(ぉぃ.

筋肉少女帯 「シーズン2」
オーケンのソロを引き摺った感の強かった前作よりは筋肉少女帯臭の強いアルバムでした.(相変わらずメンバーじゃないらしいけど)エディのピアノも冴えていて素晴らしいです(ピアノは).

アルバムのまとまりという観点で言えば,1 曲目〜7 曲目までの流れが完璧なだけに,8 曲目の中途半端な「蓮華畑」で流れがぶった切られてしまっているのが残念です.「蓮華畑」以降で特記すべきは,ノーマンベイツのみです.後半も曲単位で語れば,(蓮華畑も含めて)そんなに悪くはないんだけど散漫でまとまりがない感じです.

まー,元々の筋少好き以外は買う必要ないアルバムでしょう.買っても多分よく分からないと思います(「ノーマンベイツ」や「プライドオブアンダーグラウンド」で顕著ですが,セルフパロディーとかが多いです).

Slipknot "All hope is gone"
「やっちまったなぁ……」という感じ.1 〜 2 曲目の流れが凄く良くて期待したけれど3 曲目以降は一切ダメ.ダメと言っても曲が悪いとかではなく,スリップノットでやっている意味が分からないという意味でダメ.だから,あれほどソロプロジェクト(特にコリーのストーンサワー)の要素を9 人組に持ち込むなと,ファンが言っているのに…….

曲?曲は,まぁ,秀作が揃っていますよ.あくまで,スリップノットとしてではなく,普通の最近のメタルの括りで言えば,ですが.

Marilyn Manson "Eat me, Drink me", "The high end of low"
まず,"Eat me, Drink me" はゴミ(ワゴン入り\800- で買ったのに後悔するレベル).以上……と言って終わらせたいところだけど,もう少し.この前の"The Golden Age of Grotesque" は,アーティスティック路線を突っ走った作品ではあったものの,いくつか良い曲が入っていたのでそこまで悪くありませんでしたが,この作品は全曲を通して,凡庸なコード進行,どこかで聞いたことのあるようなメロディーばっかりで,全く面白みがありません.よって,よほどのマンソンファンでなければ聞く価値は無いでしょう.

"The high end of low" はトゥイギーの復帰作ということで,所々にトゥイギー臭が漏れだしているのがいいです.若干,前々作からのアーティスティック路線を,まだ,引き摺っているのが鼻にかからないではないですが我慢できるレベルです.

しかし,ハードコア臭とか,メタル臭とか,怪しげな感じとかが完全に抜けて,随分綺麗な音を出すバンドになったものです(いい意味でも悪い意味でも).

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流石にCD 6 枚分のレヴューをいっぺんに書くと疲れますね…….
posted by yulico at 14:45| Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月28日

過ぎ去りし日々

こんにちわ.yulico です.←こんな書き出しもものすごく久し振りに感じる今日この頃ですが,皆様,元気にお過ごしでしょうか?

最近は,もっぱら日記ばかり更新してしまっていて(本当にただの日記ゆえダダらに更新できるのでどうしても安易に更新してしまいがち),こっちの更新がおろそかになっています.こっちに書きたいことは色々溜まっているんですが,どうしてもボリュームが大きくて,そんなに時間が割けないこともあり,おざなりになっています.精神的な余裕がなくていかんねー.

最近の僕は,もっぱら修論のまとめと,過去の自分の穴だらけのデータの補完に勤しんでおります.よって全然D 論が進んでいない,と.どうも,三年の正規課程で修了するのが無理だろうと言うことが大凡分かってきました(まぁ,一年以上は延ばす気ないけど).

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取り敢えず,こっちで書くべきだと思っているので日記では一切触れていないことをいくつか列挙して,更新するための弾みをつけておこうと思います.

1. 溜まっているCD のレヴュウ記事.
書くべきなのは2,3枚だけれど,特筆しておきたいのがあるので,自分のCD 整理のために書いとく予定です.

2. 北大博物館のあれこれ
このサイトに関連して起こった,その後のアレヤコレヤ.なんか,関わっている人間が本当に可哀想すぎて,(真面目な方向性ではともかく,ネタとして扱うという意味では)急速に興味を失いつつあるんだけれど,謀反(笑)の発起人かつ博物館とは直接関係のない第三者として記録しておく義務があると思うので…….

3. 疑似科学と疑似科学批判について
ちょっと前に同僚がやってた遊びを見ていて,この遊び自体に口を挟む気はなかったんだけど,少し,この遊びに参加している人たちの言う「批判(笑)」とやらにちょっかいを出す気になったので(あと,2 との兼ね合いで,この辺りの立場表明はしとくべきだと思うので).

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いつになったら全部書けるかなー.
posted by yulico at 11:10| Comment(0) | TrackBack(0) | うつうつyulico 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月03日

忌野清志郎死去

今朝起きてテレビを付けていきなり飛び込んできたのがこのニュースでした.

僕自身は,あんまり邦楽ロックに思い入れはないのと,ガンが転移したとかのニュースを聞いていたのでそこまで衝撃的でもないのですが,惜しい人を亡くしたものだと思います.

個人的にはいかにもな邦楽ロック的なオリジナルの数々よりも,ロックスタンダードの日本語カバーが好きでした("Help!" とか"デイドリームビリーバー" とか).あと,The Timers の「宗教ロック」は別格です.

ご冥福をお祈りします……じゃなくて,「なに死んでんだ!ばかやろー!」かな.
posted by yulico at 17:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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