2007年04月26日

以前書いた記事のお詫びと訂正

 こんばんわ.yulico です.今日は,まず,以前書いた記事のお詫びと訂正を.

 http://yulico-dot-com.seesaa.net/article/32421957.html

 以前,こんな記事を書いて,アメリカ人をバカにしたわけですが,元記事があまり詳しい計画の内容に触れていなかったこともあり,簡単な批判程度しかしていなかったのですが,僕が間違っていました.お詫びして訂正いたします.アメリカ人は,バカとかそんな簡単な言葉で表現出来るようなレベルじゃありませんでした.気○いです.

 某所で,この計画の詳しい内容を知ったのですが,どうやら,鏡と言うよりは,日傘的な物を打ち上げる(ロケットではなく,大砲のような仕組みで)という計画のようです.しかも,一枚の巨大な物ではなく(って,それは当たり前ですが……),せいぜい直径数m程度のものを無数に打ち上げ,それらを整列させて,日傘群で出来た「巨大な筒」で地球を覆う,と言うことらしいです.簡単に言うと,四分の一程度の長さに切ったトイレットペーパーの芯の真ん中にBB弾が浮かんでいるイメージで良いかと…….

 で,計算上は,この「筒」で記事に書いてある程度の温暖化抑止効果があるんだそうな…….

 さて,そろそろここを見ている皆様も気付いてくると思うんですが,少し前に流行ったSF で「プラネテス」っていうマンガ(アニメ)があります.僕は割とこのマンガが好きで,連載時から読んでいたりしていたんですが,どんな漫画かを簡単に言うと,「宇宙ゴミを掃除する人たちの話」って感じでしょうか?宇宙ゴミって言うのは,最近は普通にスペースデブリって言えば通じそうですが,宇宙空間に漂うゴミのことです(つまり,地球周回軌道上に人間の残したゴミ.これまでの宇宙開発で,こういったゴミがかなり残されていて,小さな衛星よろしく地球を回っているのが現状です).

 で,本題に戻ります.
 当然,日傘なんて物は,永久に使える物ではありません.詳しくは知りませんが,精密機器を積んでいたりしない分,人工衛星なんかよりは長期に渡って使えると思うんですが,それでも十年,二十年が良いところだと思うんですよ.まぁ,仮に50年持つとしましょうか?まぁ,この数字ははっきり言ってどーでも良いんですが,これらが五十年後に日傘からゴミに変わったとき,地球の周りを筒のように覆う巨大なゴミの浮遊した空間が出来るわけですよ…….それって,まんまデブリクラウド(※)みたいなもんじゃん!!(※ケスラーシンドロームが起こったあとに出来るとされるゴミの雲)

 これって,他国の宇宙開発を邪魔しようって言うNASAの陰謀かなにかですかね?



追記

 あと,こういうSF チックなジョークとしてではなく,真面目にEarth scientist の卵の卵な人間の意見として,一言.
 これまで,温暖化への対策としては,原因となっている二酸化炭素の排出を減らすことがずーっと主流だったんですが,確かにこれまでも「エネルギーの供給側(太陽光線)」をどうにか出来ないか?という議論はありました.でも,それはあくまで傍系中の傍系で,それを実行に移すことは難しいと思われてきました.また,理論的にも,どんな方法もその計画を実行に移すときに出す二酸化炭素と,計画が実行された際の抑止効果の釣り合いも取れていない,なんてこともありました.また,もっと根本的な問題として,計画を実行に移す技術力,資金力がないなんてこともありました.そんなわけで,これまで多くの人は真面目に供給されるエネルギーを少なくすることに積極的に頭を働かせて来なかったわけです.
 しかし,今回の方法は,どうやら上記の三点の大きな問題をブレイクスルー出来たようです.そういう理論的な裏付けがあって,学者さんもこんな計画を立てたわけです.これだけは,計画の立案をされた学者の名誉のためにも,ちゃんと理解しておいて頂きたいです.発表された記事を読む限り(論文の方は未読です.っていうか,出てるのかな?),本当は,茶化せるようなネタではなく,かなり有効性が高いまともな方法だと思います(まぁ,茶化している張本人が言ってもアレですが……).

 ただし,一つだけ懸念される問題点として,地球環境は,単純は単純でも,そこまで単純な理屈で動いてはいない,と言う点が挙げられます.例えば,計画実行後に,急に二酸化炭素濃度が下がるか,頭打ちになり始める,とか起こりうるわけです(そもそも二酸化炭素や他の温室効果ガスの増減のメカニズムはまだ解っていないし).そういうことを考えると,あまりに不可逆な対策をやってしまう,と言うのはいかがなものかと思ったりしてしまうんですが,どうなんでしょう?
posted by yulico at 23:02| Comment(0) | TrackBack(0) | おべんきょう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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