2008年03月14日

純文学の面白さがわからない

昨日に引き続き,読書ネタ.
文学ネタに対する感度が上がったせいか思わず反応してしまったので.

「純文学の面白さがわからない(無題のドキュメント)」
http://mudainodqnment.blog35.fc2.com/blog-entry-206.html

……まぁ,この板の住人たちの意見はどうでも良いのです(探せばマトモなことを言っているのもあるけど).なんか,こういう議論をする人たちって,根本的に勘違いをしていると思うんだけど,なんでラノベなんかと「純文学」を比較するという発想が出てくるんだろう…….そもそも比較っていうのは,比較対象の大部分が同じ俎上に載せられる共通項であることが前提なわけで,共通項が存在しないものは比較のしようがないんだけれども…….

純文学といってもいい作品群は,まぁ,明治以降の作品群に限っていいと思うんだけれど,それでも,もう150 年の歴史がある.それだけ歴史が長くなると,アホみたいな数の作品が出版され,消費されてきているわけだ.その中には,いわゆる「純文学」っていう作品群もあれば,幻想小説もあれば,ラブコメ的な作品群もあるし,狂ったような世界観もあれば,喜劇も悲劇もある.はっきり言って,高々20 年しか歴史を持たないラノベが,純文学がこれまで網羅してきた範囲を逸脱した作品なんて生み出せるわけもない.まぁ,私はラノベをほとんど読んだことがないので断言出来るわけじゃないけれど…….

でも,結局,ラノベが,150 年の歴史で生み出されてきた無数の純文学作品から派生した,販売目的で面白可笑しく書かれた文章の一群である大衆小説の中で,若者(特にオタク?)を対象にした絵がついた小説の一群って定義するなら(多分,それでほとんど間違いないと思うんだ),純文学とラノベの関係ってじいさんと孫なのよね…….んで,純文学を好んで読む人間は,薄々,こういう関係に気付いているから,ラノベ好きが「純文のなにが面白いのか解らない.ラノベの方が面白い」とか言っていても,「孫の反抗期」を暖かく見守る気分になってしまう.

じゃあ,比較とかはどうでも良いから,純文の何がおもしろいの?って言うことになるんだけれど,これは,一口に言うのは無理だと思う.そもそも,純文学と名がついている時点でラノベ的な面白さを求めた作品ではないからね.私はラノベはつまらないと思うし,大嫌いだけど,逆に純文学がつまらないし,大嫌いっていう人がいるだろうし,どっちも違った意味で面白いって言う人もいるだろう.大体,純文学好きは,全ての純文作品が好きで面白いと思っているかっていうと,そんなことは全然ないしね(私は,一部作品を除くと三島が嫌い).まぁ,議論丸投げだけれど,そういうもんじゃないの?

でも,純文学はエンターテインメント目的ではなく,名作を真面目に読めば相当面白いと思うよ,とだけ言っておく.おすすめは,昨日の記事にもある通り.
posted by yulico at 14:42| Comment(2) | TrackBack(0) | にっき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
結局は好みということなのでしょうかね。
私はライトノベルに好きな作品が多くて純文学はつまらないってイメージがあるけれど、
全てのライトノベルが面白いかといわれれば当然否だし、純文学でも夏目漱石や武者小路実篤は面白かったし。

Posted by フェン at 2009年05月13日 23:08
コメントありがとうございます.

「好き」と言ってしまえば,それまでですからね…….まぁ,僕は読んだことがないのであまりライトノベルのことは分かりませんが,「ライトノベルだから面白い」とか「純文学だから面白い」とか「携帯小説だから面白い」とか,という枠で括れるものではないということは確かです.

それぞれ,面白いものは面白いし,ツマラナイものはつまらないものなのでしょう…….
Posted by yulico@管理人 at 2009年05月15日 02:11
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