友人のブログを眺めていて、詩が書いてあって、こんなカテゴリを作っていたことを、完全に忘れていたことを思い出しました。yulico です。こんばんわ。
昨日(今日?)は、何故か、ここ数日続いていた緊張感の糸が途切れてしまい、ほとんどを寝て過ごしてしまいました。それを取り返すためにも、今日は、これから学校に行こうと思います。というか、行かないととてもじゃないですが、間に合いません。ええ。
閑話休題。
というわけで、詩です。
僕は、まぁ、詩を書くのが趣味なわけですが、どういうわけだか最近は、あまり書かなくなりました。実際、そんなことをしている余裕がない、という理由もあるのですが、年々、自分が詩的感覚(ロマンチシズムともいう)を失くしていっているような気もします。ロマンや夢じゃ、何も出来ないってことを、感覚的に知ってしまったんでしょうなぁ。感覚的に知ってしまった以上、理性やらなにやらで、それを打ち消すことも叶わない。もう、詩書きは廃業した方がいいのかもしれません。
てなわけで、もう、だいぶ遅いけど初雪記念。
「霙と精液」
夢もない眠りから醒めた夕方、
外に出ると、霙模様。
半透明の霙を、ビニール傘の下から見ると、
精液が思い出され、気持ちが悪い。
体調は不良。長く寝すぎたようだ。
半覚醒の脳髄を、白濁した、精液のような髄液が、
どくどくと流れているような気がする。
重たい頭と、半年振りの雪道に惑う足元。
徐々に、自分の意志が喪失して、
知らない意思に巻き込まれていくようだ。
見慣れた街は、いつの間にか姿を消していた。
目の前に広がるのは、白く靄の掛かった、
どこかで見たことのあるような、
曖昧な、街。
霙の中で、やがて僕は、形質を失って、
曖昧な街の中に、曖昧な存在として融けてこんでいく。
寒さを感じないのは、僕の感覚が融けてしまったからだろうか。
それとも、単に寒さを忘れてしまったからだろうか。
流れる風景は、僕の移動の結果か、街が動くのか。
それすらも分からなくなったとき、
下腹部に疼痛がはっきりと感じられ、
同時に、射精してしまったような幻覚を覚えた。
どこかに放出された僕の精液は、
降りしきる霙や、僕の髄液に、どこかでつながっているのだろう。
認識の崩壊していく中、僕の耳は、
エントロピーが無限大に拡散した、ホワイトノイズだけを捉えていた。
(2005/11/19 試作)
うーん。
久し振りに書いてみたらなかなかえぐいのが転がり出てきたのでびっくり。
でも、精液にこだわっている辺り、睾丸炎で無精子症になる恐怖がやたらに大きいと思われます。
蛇足ながら。
重い脳髄と自由にならない足元から、ふと、自分を喪失し、世界に取り込まれる恐怖感覚。自分のおぼつかない感覚と、世界そのものが「精液」という媒体を通してつながっているという妄想。そして、自分は、「街」という、情報の塊に同化したような気分になって、無限に近い「街」という情報の塊として、ホワイトノイズを聞いている。
てな感じ。
まだ、適当に試作しただけの作品ですが、感想お待ちしております……m(_ _)m
posted by yulico at 07:33|
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詩の試作、文芸
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